学生インタビュー
有限会社メディアクレスト 代表取締役 松本一宏さん
1.どんなお仕事をされていますか?
主に広告作りです。原稿、デザイン、一部Web制作など幅広く手掛けています。
一番初めに手掛けた広告が学習塾だったので、塾を担当することが多いですね。
2. なぜこのお仕事を選ばれたのですか?
元々デザインの勉強をしていたわけではないんです。以前、違う事業をしていたときにパソコンに触る機会が多くて、自分もパソコンで作業することが好きだったので、デザインソフトを使って自分でHPを作っていました。
この経験から、以前の事業のHPやチラシ、広告を全て自分で作製したことがきっかけです。今までの自身の経験から身についたものを活かして今の仕事をしています。
3. その中でも広告を作ることを専門に選んだ一番のきっかけとは何ですか?
ある販促の書籍に目が留まったというのが一番のきっかけです。
お客さんは「売り上げ」や「集客」を期待して広告をしますよね。その期待に応えるためには単純に言われた通りのセールのチラシを作るのではなくて、「少しでもお客さんの役に立つものを」と思っていたときにこの書籍に目が留まりました。
読んでみると広告の奥深さに興味を惹かれて、入り込んでみたくなりました。
この事業を始めた当初は、「頼まれたものをつくる」という流れでやっていたのですが、やりようによっては、こちらから色んな提案ができる。非常に奥が深い仕事ができると思ったことも大きいです。
4. お仕事をされるうえで大事にしていることは何ですか?
一番は、どういった形であれお客さんに喜んでもらうことです。
きっちり仕事をすることはもちろんとして、何かしらうちにメリットを感じてもらわないと繰り返し使ってもらえないですから。もちろん、広告で売り上げを伸ばすことや、集客した人数などの直接的な数字でみるような成果も狙っていかなきゃいけない。でもそれだけではなくて、いかにお客さんの立場になれるか、寄り添えるかという所じゃないかな。
悩んでいることに一緒に解決策を考えられるか、一緒に作ってあげられるかが大事だと思います。
5. 実際の体験談を教えてください。
今まで毎年出していたけど、反応をもらえていなかったチラシのリニューアルを担当したことがありました。
タイミングなど様々な要素があるので、広告だけが直接集客につながったとははっきり言い切ることはできませんが、リニューアルさせて頂いたものが、うまくいき、問い合わせとそこからの入会があったという話を聞きました。
それから、「仕事をスムーズに進めることができる」というのはお陰様で評価をいただいています。
製作の仕事は、お客さんからのデータをもらう時、貰ったデータから作製に移る時に、段取りや意志疎通がしっかりできていないと納期の遅れなどのトラブルに繋がってしまいかねないのです。
その上、締め切りは決まっていても、成果物のゴールがなかなか無いというのが特徴ですから。だからどんな些細なことでも細かく連絡をするように徹底しています。
デザインの専門的な勉強をしていない事、以前の事業ではお客さんの立場であった事でクライアントの立場にも立てているのかなと思います。これが一つの強みであるかもしれないですね。
6. お仕事をしていて大変なことは何ですか?
スケジュール調整ですかね。こっちのスケジューリング次第なんですけど、私塾は重なることがあります。近隣の私立学校の学校説明会のスケジュールや、文化祭の日程と自塾の夏期講習の案内を掲載したタイアップチラシを頼まれることがあります。
個人塾を経営されている方の組合があって、この組合に加盟している塾のいくつかから声をかけて頂くので、結構重なってしまいますね。各学校との連絡も自分たちで行って、10弱くらいの各塾の夏期講習案内のデザインを考えます。
さらに新聞の折り込み分に何万部、地域のフリーペーパー分に何万部とそれぞれ印刷数も違うので、きちんと連絡を取って、スケジュールを立てないとなかなか大変ではあります。
7.これから同じ分野で仕事をする人へのアドバイスをお願いします。
自分もできてはいないのですが、「話を聴くこと」、「聴く姿勢」ですね。
聴くということは、要するにお客さんの悩みを聞き出すということ。それに向けた解決策を何か提案してあげるのが良いと思います。デザインとかではなく、もっと根本的な中身が何より大事かな。
うちでは、インタビューをたくさんしています。製作は3割ほど。悩みをたくさん引き出すことが何よりも大切だと思っているので。以前のデザインはどうだったか、話を聴いている中でもっとこうした方が良かったといったアイデアが出てくることも多いですから。話を聴きながら作り上げていく方がいいものができる気がします。